ひとりえっちを行う際に気がかりなのは、
寝具が汚れることである。
自分の体液とはいえ、
汗以外の汁物でシーツが汚れるのは、
あまり心地のよいものではない。
通常であれば、
バスタオルを敷いて準備を整えるのであるが、
そのバスタオルも当然のごとく毎回洗濯する必要がある。
体液とローションに汚れたバスタオルは、
手洗いが必要か?
洗濯機にほりこむだけで大丈夫か?
と悩んでいたところ、
ふとこんなことを思いついたのである。
「そうだ、チラシを敷こう!」
布団の上にちらしを敷くことに抵抗があったため、
絨毯の上に数枚のチラシを敷いた。
夏場ということもあり、
開放的にチラシの上で、
寝転び、お友達(おもちゃ)と一緒に戯れた。
ひとりえっち中はとても汗をかく。
その汗をチラシが吸ってくれていることが、
行為中でもわかった。
追加でお友達に潤滑油をつけた時、
誤って下にこぼれてしまった。
しかし、それはチラシの上であったため、
絨毯が汚れる心配はなかった。
「これは、なかなかいい。なんで今までこれに気付かなかったんだろう」
行為が終わり、後始末のティッシュと一緒にちらしをまるめて捨てた。
「なんて簡単に事後の処理ができるのか。」
私は感動しながら自分自身の後始末のために浴室へ行った。
洗身しながら後ろを向いて、
正面に戻った際に浴室の姿見鏡に自分の臀部がうつった。
そして、驚愕した。
私の臀部が真っ黒になっていたのだ。
「なんじゃこりゃ!!!」
原因は明白だ。
多量に汗をかいたからだろう。
汗で滲んだチラシのインクが版画のように自分の尻にプリントされていた。
あわてて、臀部のインクを落とし、
事なきを得た。
今までの高揚感がいっきに興ざめした。
私はあの自分の真っ黒い尻は忘れられない。
そして、皆様に伝えたい。
ひとりえっち、チラシの上で、するべからず